メタボリック症候群(いわゆるメタボ)って最近はよく聞くと思いますが、ちょっと血糖が高かったり、血圧が高かったりといった程度で、なんで悪いかお分かりでしょうか?
少し解説をしたいと思います。
下の図を見ながらご説明したいと思います。
メタボリック症候群では自覚症状はありませんが、このときから動脈硬化は進行しています。メタボリック症候群のまま放置してしまうと、それぞれの症候が疾患に代わっていきます。つまりちょっと血糖が高かった人が糖尿病になったり、血圧がちょっと高かった人が高血圧症となったりします。
問題はこの時点でもほとんど自覚症状がないため、人によっては治療に対するモチベーションが得られず、治療を受けなかったり、中断したりしてしまう方も残念ながらいらっしゃいます。
すると動脈硬化がさらに進行してしまうため、上記のように初めて自覚症状を伴った疾患に至ります。胸が苦しくなって心筋梗塞になったり、脳梗塞を発症して麻痺になったり、といった具合です。 この時点で治療を開始しても、それらの病気が発症する前の状態に戻すことは難しく、進行を止めるまたは遅らせることが精いっぱいになってしまいます。
ですので、動脈硬化の進行する前の段階のメタボリック症候群の時点で、医療の介入する必要があるのです。
【当クリニックの役割】
検診にてメタボリック症候群の早期発見に努め、糖尿病や高血圧などの疾患群に関しては、内科認定医および高血圧専門医の立場から、その治療にあたらせていただきます。 さらに、動脈硬化や循環器疾患のリスクである睡眠時無呼吸の診断とその治療にも積極的に介入していきたいと思っています。
また循環器合併症に関して狭心症の薬物治療や保存期腎不全(透析前)の加療にかかわらせていただきます。また、循環器疾患の早期発見にも循環器専門医として力を入れていますので、重大な合併症がでる以前にその循環器疾患を見つけ出し、早い段階での治療介入を心がけております。